Jimmy

愛なき女のJimmyのレビュー・感想・評価

愛なき女(1951年製作の映画)
3.5
ルイス・ブニュエル監督作品だが、オーソドックスな映画だった。

不幸な結婚をして夫と幼い息子と3人で暮らしている女性。ある日、息子が家出をして行方不明になってしまうが、山でさまよっていた息子を助けてくれて自宅に届けてくれた男と妻が恋に落ちる。そして妻にとっては、女性として初めての「本当の恋」となる。

そして、年月が経って、息子2人は大人になっている。その風景を見た時に「あぁ、息子がもう一人生まれたんだ…」と思ったのだが、劇中の夫が「お前(下の息子)は幼かった兄を救ってくれた友人とは会っていない。彼がブラジルに行ってから6ヶ月後にお前は生まれたんだから…」というセリフで、だいたい想像がついてしまって、その通りの流れになっていくあたりは、恋愛映画の王道的ストーリーといえよう。

なかなか面白い恋愛映画であり、とても後年のブニュエル作品から想像できないほどストレートな恋愛ドラマであった。
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