Maoryu002

ソフィーの選択のMaoryu002のレビュー・感想・評価

ソフィーの選択(1982年製作の映画)
4.0
1947年、ブルックリンにやってきた作家志望のスティンゴ(ピーター・マクニコル)は階上のソフィー(メリル・ストリープ)とネイサン(ケヴィン・クライン)と親友になる。やがてネイサンが妄想性分裂症であることを知り、激昂する彼からソフィーとともにワシントンに逃れるが、そこでソフィーのアウシュビッツでの過去を知ることになる。

アラン・J・パクラ監督は常にシリアスなドラマを見せてくれるが、この映画はあまりに悲しい。

それぞれ過去に痛みを持つネイサンとソフィーを、純朴なスティンゴの目線で描き続ける。
2人はきっと、ずーっと死ぬタイミングを見つけていたたんだろう。
ソフィーは生きる道がないか迷いながら、ついにスティンゴの愛という最高の幸せをつかんだはずだ。ただ、それでも過去の自分の選択を許せないと感じた時、終わらせる決意をしたように思えた。

人間が究極に追い込まれたときにどんな選択、どんな悲劇を生んでしまうのか。ソフィーの告白の場面には涙が止まらなかった。
そして、そんな状況を生み出した歴史の過ちへの作者の怒りに溢れた映画だ。

アカデミー賞を受賞したメリル・ストリープの演技は壮絶過ぎて心が痛くなるが、ケヴィン・クラインの演技もすごい!これ以降の映画で見せるコミカルさを感じさせつつ、狂気に満ちた男を迫力満点に演じている。

ただ、この映画は観るがしんどかった!!
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