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WANDA/ワンダのFrengersのネタバレレビュー・内容・結末

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

男性社会・男性倫理渦巻く社会における行き場のなさ。そもそもアウトローを描いていたアメリカンニューシネマの中での更にアウトローに立たされていた女性を描いた映画。銀行強盗、ロードムービー、バディものと当時の流行ど真ん中でありながら、どこか内省的な雰囲気があるのは、赤ちゃんの鳴き声や車の行き交う音、虫の音に取り巻かれているからで、様々な場所を巡りながら同時にどこにも行けない事を常々暗示しているからに他ならない。ドレスアップしていく彼女も「よくやった」と言われるのも男性(原理)なのだから行き場なし。バーバラローデンの体験と思考をそのまま物語の中で辿るような映画で、2020年代の今公開される意味の大きい作品だと感じた。

ただアメリカンニューシネマ期特有の編集やジャンプカット、クローズアップは余り好きになれなかったなぁ。相変わらず。

ペペロンチーノとハンバーガーの食べ方良かった。
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