billymarie

WANDA/ワンダのbillymarieのレビュー・感想・評価

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)
3.6
映画としてはかなり低予算という事で音楽などもなく、淡々と彼女を中心に映像は流れていきます。盛り上がるようなシーンや演出も特にないのですが、途中からは、大丈夫かなとか心配したり、やっぱりダメじゃんとか思い始めて、かなり引き込まれてしまうことに驚きます。

主演と監督を同じ女性がされていて、自分の生い立ちを反映したような、個人的にも思い入れのあった役柄とストーリーだということらしいです。
映画の撮り方も良かったですが、周りに流されやすく、危機意識を上手に消化できない女性像というのをすごく上手に演じてると感じました。

自己責任という言葉がよく聞かれる現在の世の中だと、赤の他人であるネットや大衆から彼女はだらしないとか自業自得とか批判されそうな気がしないでもない。

ただ人間なんてみんないい加減なところがあったり、流されやすかったり、適当に物事を行い、それにも関わらずのらりくらりと生きたり、ダメだと分かっても何度も失敗したり、いろんなダメな部分や良い部分を持っているものだし、それでいいと思う。
その人がどうであれ、困ってる人がいたら助けあえるような社会であって欲しい。

私はこの映画を見ていて、いろんな人がいてもみんな許しあい、それぞれの尊厳は認め合える、そんな社会になったらいいなと思いました。
かなりズレてるかもしれないけど、それが個人の感想です
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