ちーくん

大病人のちーくんのレビュー・感想・評価

大病人(1993年製作の映画)
3.9
伊丹十三監督作品。面白かったです。死生観についてはめっちゃ共感できますね。辛い思いして治療しても治ることはほぼ不可能だし、たかが延びても3ヶ月くらいだったら自分は絶対にしないなぁ。癌って知ったその日からとことん好きなことやって死にたい。そしてとことん迷惑かけまくって死にたい。「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」が理想ですね。本作ではむしろ癌と告げられてから、自分にとっての幸せとは何なのか、そして自分が本当にしたいことは何なのかということを見つめ直していましたね。最期は自分のやりたいことをすると決めた後の清々しい顔と、今生きてるって感じがするという言葉はとても印象的でした。伊丹監督のユーモアも時々織り交ぜられていて、これまた雰囲気としては明るい作品だったなと思います。お経のオーケストラは笑うわ。あと、伊丹作品に出てくる津川雅彦の安心感ったらない。
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