ねこまち

ヴィタールのねこまちのネタバレレビュー・内容・結末

ヴィタール(2004年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ヴィタール。フィルム映画で観たので暗い感じが映画の雰囲気と会ってて良かった。

記憶喪失の主人公が医学部の実習で死体を解剖を行うのだが、その死体はかつての恋人の遺体であった。はじめは分からなかったが、解剖をするうちに少しずつ記憶を取り戻していく。

かつての恋人の死体を解剖するなんて凄まじいけれど、死んでからの彼女を知ろうとする。愛のかたちかもしれないと思った。

死体は魂がなかったら、意味なんてないと思っていたけれど、好きなひとの遺体だったら、どうだろう。体温はないのに手を握ってしまうだろう。心臓が動くことはないのに鼓動を感じようと抱きしめるかもしれない。

生きていなければ、誰かに触れて生きることも出来ない。
ヴィタールは「生」の意味を感じさせてくれた。
私はまだ、生きなきゃならない。
ねこまち

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