久遠

ROOKIES -卒業-の久遠のレビュー・感想・評価

ROOKIES -卒業-(2009年製作の映画)
1.0
「オレ、奇跡って本当にあると思うんだよ。先生。」と真剣な表情で言う御子柴くんに微笑む川藤先生。

一見良い話のようだが、実際観てみると御子柴くんが川藤教の信者にしか見えない。

「諦めるな!」「夢にときめけ!明日にきらめけ!」「甲子園に行こう!」と同じBGMと効果音と共に何度もループされると洗脳もといルドヴィコ療法である。

この作品85億円超の興行成績を収めたようだが、各所に与えた悪影響は大きい。

まず、安易にドラマの完結編を映画で行うようになった。
そして、それが物語のない麩菓子のようなモノでも、毎日テレビで再放送を流し、CMでバンバン宣伝すれば客は来ると学習したのだ。

ラストの卒業式シーンは去年のコード・ブルーにおける結婚式シーンとダブり寒気がした。
ゼロ年代よりはマシになりつつある日本映画界にも、まだ病巣は確実に残っている。戒めの為に此処に綴る。
久遠

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