ぬーこ

書を捨てよ町へ出ようのぬーこのレビュー・感想・評価

書を捨てよ町へ出よう(1971年製作の映画)
3.8
監督・脚本・原作 寺山修司
舞台 新宿区戸塚

○1回目 2021.5.12
冒頭、暗闇の中から視聴者に訴えかける男。方言が凄い。青森の言葉

田園に死すよりも尖ってる印象。2時間20分かけて、散文的な詩を見ているよう。方言使うことでより寺山修司が本音を言いたかったのかなあ

これは映画です!って手法。あえて映画は虚構ですって言うことで視聴者にセリフを現実味を持って、伝えたがっているように見えた

登場人物がどんな本読む?とか本の功罪は?とか言っているのが懐かしくてよい。今じゃ好きな作家は?って聞く前に好きなYouTuberは?とか聞いてくる。より視聴が安易なニューメディアに走るのは分かるけれど、そうやって話せる人が減っていくのは寂しい。
自分の頭で考える機会、考える人を大事にしたい。

○んこのサンドバック、ぶら下げた後に流れる狂った歌、耳に残る。狂った良い歌

娼婦を紹介され、寝るも途中で過去のトラウマ?を思い出し逃げ出してしまう

ところどころに登場する
ウラジミール・マヤコフスキーの詩
(ロシア・アヴァンギャルド)

求人動画の散発、背景のピンク
ゲイの人、消えた妻を探す人も
永続性のある供を求める、写真を同封、写真を交換しましょうとか今の出会い系アプリの端緒のような感じです面白い

何にも知らない母さんの歌♪耳に残る
ゴジラ対ヘドラのかえせ!太陽をの歌とリズム、雰囲気が似ている、まさにアングラ

母はやはりテーマっぽい

孫のうさぎ殺させる万引き常習犯ばあちゃん、でもその祖母は養老院に入れられそうになる。その回想の切なさ。姥捨山。

戦争犯罪人の父

近江(平泉成)が話す新家族の理論。ヨーロッパの若者が親元を離れ5人で相互に親の役割をし共同生活する。場所によっては女も共有する。
それにしても若い平泉成、良い身体している、

風俗嬢へのインタビュー
今まで読んだ本で一番良かった本は
→聖書よ

○セリフ
玉がでかいほど男性的だ。野球とピンポンどっちが男性的かというと野球だ。それは玉がでかいからだ→めちゃ笑えた

書物は人間を地縁的関係から解放したということです
書物を通じて同義的結合に導いたということです

2021.84
ぬーこ

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