このレビューはネタバレを含みます
15歳の少年が初めての恋と性のはざまで逡巡する様を、リアルかつユーモラスに描く青春劇
物語の最初は、爽やかな恋愛青春映画の雰囲気が醸し出されているけれど、話が進むにつれ、少年の年上の女性に対する淡い恋心が狂気の色を帯び、自分も気づかぬうちに血色に塗り込められていく
その血の色である赤色は、画面に積極的に使われ、まさに主人公の中で膨らみ溢れてくる性欲と熱情を象徴しているようで、ラストシーンでも、”ブルー”に”赤色”が流し込まれていき、赤の中で美しく残酷な結末を恍惚と迎える
それは少年にとっての愛の成就でもあり取り返しのつかない悲劇
そんな今で言う、ストーカー紛いの危ない行動をとる少年のヤバすぎる青春映画なんですけど、思春期の恋愛の一途さと映像の詩的な美しさが重なって、何故かいつまでも頭に残るインパクトのある映画でした😅