あ

夏物語のあのレビュー・感想・評価

夏物語(1996年製作の映画)
4.7
孤独が好きそうだが、割と色んなところをぶらぶらしている男に、消極的に「物色」という言葉が浮かんできて、なんか臭うぞ?と思ったところでマルゴが現れて、続け様に2人の女の存在が出てきて納得しました。ガスパール、お前ステルスプレイボーイやないかい笑

またまた、作りかけの曲、目的地の島、広い砂浜と言った限られた要素や舞台でストーリーをかっ飛ばしていく心地よさが快感でした。ダブルブッキングはおろか、トリプルブッキングしていた優柔不断さには流石に笑いましたが、ラストは悠々とギターを弾きながら船で遠ざかっていくところの潔さがキマっていまして、これまたなんとも憎めないガスパールでした。日本だと主人公があからさまにグズ男に設定された扇動的な物語になりそうなので、やっぱりこういうあっさりとしたラブロマンスは余計魅力的に見えます。

配信終わりの一気見で、「四季の物語」を全て鑑賞しましたが、この作品が特に来るものは拒まずに去るものはある程度の距離以上は追わない潔さが際立っていたと思いました。それ故に、神経質かつ粘着質な日本では(本作というよりは全作)あまりウケなさそうな気がしてしまいました笑

この大胆かつ簡潔な人間関係の描写はロメールの持ち味なんでしょうか?もっと掘ってみたいです。

あとすげぇどうでもいいけど、ガスパールに似ている友人がいて、そいつがハーレム状態になっているようでまともに見れなかったです笑
あ