Saito

夏物語のSaitoのレビュー・感想・評価

夏物語(1996年製作の映画)
3.9
消極的で受動的だが自意識だけは強いガスパールくんがバカンス先で流されるままに美女3人に三股をかける。アジア的な世界観だとドロドロしてセンチメンタルになるはずだが、それぞれに自我の強い美女たちとの遊びとも真剣ともつかない都合の良さと個人主義をベースに、ほぼ会話を中心に描くので全くそのような湿気もドラマチックさも感じない。ガスパールもやべえよ終わった…みたいな深刻な顔をしつつトリプルブッキングを天然でやってみたりして、飽くまで最後は皆んな自分が中心なので気持ち悪い依存関係に陥らず、南仏の保養地そのままのオフビートな感じで別れの切なさもそこそこに各々人生の次のフェーズに移行していく。
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