昭和の香り漂う音楽ライター

肉体の盛装の昭和の香り漂う音楽ライターのレビュー・感想・評価

肉体の盛装(1964年製作の映画)
3.0
#14 佐久間良子大会
これは初めて観たが、やはり京マチ子には、およばない。
もちろん佐久間さん、うまいのだが、肝心の場面になると、“桜台のお嬢様”の品の良さが出てしまい、マチ子さんのようなエゲツなさが、いまひとつ弱い。

ラスト、道成寺衣装のまま、街中を逃げるシーンは、カラーになったため、鮮やかにはなったが、現実味が薄れたような気がする。
旧作のモノクロのほうが、かえってリアルだった。
南座の四条あたりが、いまとあまり変わらないのに、驚いた。
しかし、そもそもこの題材、村山新治向きでは、ない。