あかつか

燃えつきた地図のあかつかのレビュー・感想・評価

燃えつきた地図(1968年製作の映画)
3.5
たまたま見てた『砂の女』と『他人の顔』が、勅使河原宏の「失踪三部作」の1と2らしく。となれば3作目を見てみなきゃ。

探偵の勝新太郎が、失踪した男性の行方を追う。依頼人に市原悦子(声だけでわかる)。失踪者の部下に渥美清。出番少ないけど探偵の妻に中村玉緒(つまり実の夫婦)。

砂漠の中に立つ東京から脱出する勝新太郎のシーンが印象的。このあまりにもシステマチックで、機械的で、人間的でない都会で、私たちはどうすれば人間らしく生きていけるのか問題。

なんといっても渥美清のバキバキの怪演。虚言癖で、構ってちゃんで、目が据わってる。昔、渥美清が何かの制作発表で、記者から「寅さん以外を演じること」について問われたとき、「(今までも)寅さん以外の役もやってるんですけどね」って返してたの思い出した。寅除く渥美清祭りやりたい。
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