ほ

ムカデ人間のほのレビュー・感想・評価

ムカデ人間(2009年製作の映画)
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怪作。2020/04/28にニコニコ生放送のVtuber月ノ美兎さん実況付配信(字幕版)で視聴。
グロはレーティング相当のもの(洋画のB級R15を想像してください)、悪趣味なエグさはR18相当かもしれない。

えぐい実験の映画だけど、狂人の博士の濃さとか人間としての矜持が光る。
特に日本人俳優の北村さん(本編では名前がわからない)の存在感がすごい。ゴリゴリB級洋画のアングラに、なぜか関西弁のガラ悪い男がブチこまれててシュールな笑いを誘う。そして演技の説得力がすさまじい、終盤の某セリフはわりと脈絡ないと思うんだけど、謎の感動を得た。

また、冒頭で記したとおり、ニコ生の企画で見たため、演者である北村さんも同時視聴に加わっており、最後に裏話をいくつか披露してくれた。
放映10年近くが経ってから、デビュー作を60万人(ニコ生の歴史でも驚異的な来場者らしい)もの来場者が見てくれたというのは、畑違いの自分からしても演者冥利に付きるよな〜、と思った。そして博士にあたる俳優さんは今月(4月)に亡くなっており、そういった色々なことを考えると、この映画がこのタイミングでいろんな人とつながったのに思いを馳せてしまう。("つながって"いいのかは置いておいて)
その感動もあったので、点数はあえて付けないです。みんなも良かったら見てみてね。

そんなこんなで、カルト映画、怪作と呼ばれるにふさわしい作品だった。
ほ