うかりシネマ

猿の惑星のうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

猿の惑星(1968年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

宇宙探索を終えて地球に帰還するはずだったイカルス号は、アクシデントにより未知の星に不時着する。冷凍睡眠が解けたとき、地球時間で2000年が経過していた。オリオン座系のその惑星では、知能と文明を持った猿が頂点に君臨し、言葉を持たない人間を狩っていた。

物語の序盤では主人公の喉を負傷させ、喋らせないことで“台詞がなくても面白い”という映画の根源的な魅力を引き出す。矢継ぎ早でイベントを起こし、ストーリーは走り続ける。
猿に捕らえられた主人公は監禁され処刑を待つので緊迫感があり、行動理由が分かりやすく感情移入させる。
徐々に明かされる猿の教義や生態系、残酷なシーン、魅力的なキャラで飽きさせない。暴力から法廷、解明と、パートごとに主題が替わるのも楽しい。

DVDのパッケージにもなっている有名なラストシーンは、劇中で予告されているにもかかわらず衝撃的で、現代への絶望と警告になっている。ネタバレを加味しなくとも舞台が地球であることは観客には明らかだが、それを見た主人公の言動にこそ意味がある。