菩薩

引き裂かれた女の菩薩のレビュー・感想・評価

引き裂かれた女(2007年製作の映画)
3.8
シャブロルお得意のシャルルvsポール物、お天気お姉さんもといお天使お姉さんの争奪戦。以下出場選手。

①ガブリエル
某TV局の人気お天気お姉さん。絶世の美女、まぁまぁウブ。40歳と若めの母と2人暮らしで父親がいない為、父の愛に渇望している。その為シャルルにゾッコン、ポールからの寵愛には若干うんざり気味。

②シャルル
超売れっ子作家。いい歳こいて色情魔気取りのやばいおっさん。「聖人」と崇める奥さんがいるが子供は無し、奥さんはそんな旦那の性放蕩ぶりを「やれやれ」くらいで済ましている模様。ポールが大嫌い。

③ポール
見た目から性格何から何までボンボンのクソガキ。ひたすら爪を噛み、全てが金で手に入るし、ママがなんでもしてくれると思い込んでいる。2人の妹がいる癖に精神年齢は家族内で最も低い、それには一応理由があるが…たぶんそれも嘘。シャルルを何かと毛嫌いしている。


とまぁこの3人の三角関係であるが、ポール→ガブリエル→シャルルの一方通行の思いが、シャルル→ガブリエル→ポールへと反転した後に、彼女は文字通り「引き裂かれた女」として一筋の涙を流す。尚、このオチはだいぶふざけていて、ここまで真面目に観察して来た者にすら嘲笑をぶっ掛けて来る(好き)。シャルルに振られポールと結婚するものの、ガブリエルのあまりのフェラテクに「どこでそんなん覚えたんや!!!」と激昂するポール、たぶんここら辺でシャブロルのおふざけに気付くべきだったんだと思う。にしてもあの超高級ハプニングバーみたいななんなんだ、ブルジョワ社会は爛れている、爆発しろ。水分補給が全部高い酒、下痢しろ。
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