ジョン

ファニーとアレクサンデルのジョンのレビュー・感想・評価

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)
4.4
311分。長かったが、ベルイマンの集大成的作品ということもあって、豪華絢爛さと、その中にあるベルイマン的思想を存分に堪能できた。

個人的にはモノクロのベルイマンの方が画が美しくて好きだなと思いつつ、それでもハッとさせられるようなカットが多かった。特に、馬を使ったショットの美しいことよ...。

劇場を経営する一族の、賑やかなクリスマスパーティーの場面にはとにかくホッコリする。とりわけ男と女の性的駆け引きがすごくて、ほんと外国人の性的エネルギーの強さには感心する。
その後、父の死と母の再婚によってファニーとアレクサンデルは茨の道を行く。その展開にはベルイマンの思想が色濃く反映されており、ベルイマン作品を観るなら(長いけど)マジでこれから入っても全然ありかもしれんと感じた。彼がどういう人間か、どういう作家か一発で分かる気がする。
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