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ユージュアル・サスペクツのkyのレビュー・感想・評価

ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)
4.1
サスペンス映画の金字塔的作品。
サスペンスの良さを最大限に発揮していて、一度だけでは物足りないあとを引く作風には感嘆する。
中でもケヴィン・スペイシーの演技は圧巻。


あらすじ
アメリカ西海岸の埠頭で起きた大量のコカインと9100万ドルが消えた密輸船爆破事件。
この事件により、五人の犯罪者集団と密輸船のマフィアのメンバー双方に多数の死者が出たが、唯一生き残ったキント。
彼から事件の真相を聞き出すために、調査に当たったクラインはカイザー・ソセという人物を聞き出す。
しかし、カイザー・ソセは謎に包まれており、彼が誰なのか素顔を知る者はいない…。


感想・考察
サスペンス映画の金字塔
今作を見た僕がは「これこそサスペンスだ」という感じた。サスペンスは直訳すると不安を意味するので、サスペンス映画といえば観客を不安にさせる作品であり、そんな心理状態が続く作品。すると、この映画はとことん観客を不安にする効果を持っている。他にも、デビッド・フィンチャーの「セブン」や「ゴーン・ガール」僕の好きな映画でもトップに挙げたい「ドラゴンタトゥーの女」は特に有名。なのだけれど、これらは1人2人の人間に焦点を当てて描かれているので、ドラマ的な側面も強い。それに対して「ユージュアル・サスペクツ」は5人の犯罪者に加えてカイザー・ソセや他の犯罪組織も関わってくるので、先がまったく読めなかった。そうすると、サスペンス映画の特筆すべき点である、不安を煽る効果が異常に高まる。結果、僕は最後の結末には面喰らった。しかし、それがサスペンス映画の醍醐味であり、楽しさだろう。だからサスペンス的であると言えると思う作品。

謎だらけのカイザー・ソセだったが、僕はどう考えても”彼”だと思っていた。作中では間違いなく彼が犯人だと思わせるような作りになっており、まんまとその作りに僕は騙された。見ていない方はぜひ自分の目で見て結末を知ってほしい。他の映画なたネタバレや結末を公開することもあるのだけれど、サスペンス映画のサスペンスたる所以を直に感じることのできる作品なのでカイザー・ソセの真相は敢えて伏せておく。

最近、サスペンス映画をあまり見ていないけれど、映画を好きになり始めた頃はサスペンス映画ばかり見ていた。やはり、あのドンデン返しを感じるのが心地よかったのだろう。先ほど挙げた「セブン」が僕が意識してサスペンス映画を見た最初の作品で、あの作品にも非常に刺激的だったのを覚えている。しかし、サスペンスとして楽しむのであれば、一番に「ユージュアル・サスペクツ」をおすすめしたい。

以下ブログにて
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