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ロミオ&ジュリエットのkyのレビュー・感想・評価

ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)
4.1
随分お久しぶりのレビューです。
ご無沙汰中も、たくさんのいいねありがとうございました。
また隙を見て、ちょくちょく書かせていただきます。


時代を超え映画化されるシェイクスピア原作、普及の名作「ロミオとジュリエット」。
現代風にアレンジされた今作は、全盛期のレオナルド・ディカプリオ容姿・演技ともに目が離せません。
「名前がなんだと言うの?薔薇と呼ばれる花を、別の名前で呼んでも美しい香りは、そのまま」もちろん名言も。

あらすじ
イタリアのヴェローナで、長年にわたり対立を続けている二大勢力モンタギュー家とキャピレット家。
モンタギュー家の子息ロミオ(レオナルド・ディカプリオ)は、友人とキャピレットの仮装パーティーに潜り込む。
同時、キャピレット家のご令嬢ジュリエット(クレア・デーンズ)は、父親が決めた不意の婚約に頭を抱えていた。
そんな折、出会ってはいけない、まして恋仲になることなど許されない両家が交わることに…。


感想・考察
時代を超えて映画化されるロミオとジュリエット
シェイクスピア原作の「ロミオとジュリエット」、その現代版と称される今作品。映画化された数あるシェイクスピア作品の中でも、今作は最も手に取りやすい作品の1つかと思います。
というのも、現在もなお映画界の第一線で活躍する映画俳優レオナルド・ディカプリオが主演を努め、古典作品故の消化不良を起こさせず、現代風に咀嚼させてくれるからです。実際、彼が演じることで古典作品の良さを残しつつも、車や不良少年など現代風の描写も、程よく調和されているように感じます。
また、映画「タイタニック」に並び彼の全盛期と呼ばれている時期の映画なので、特にその容姿はもちろん演技に至るまで目が離せません。そういう意味でも一件の価値はあるかと。
もちろん、古典作品を好む方にとっては邪道という意見も聞こえてきそうです。しかし、いわゆる大衆向けの古典を題材にした作品としては、高い完成度を誇ると言えるのではないでしょうか。あくまで商業映画として今作を考えれば、大衆にウケるキャスティングや描写は的を得ています。

シェイクスピア作品を見る上で欠かせない数々の名言
シェイクスピア作品と言えば、核心に迫る名言が特徴です。その名言は誰もが一度は聞いたことがあるはず。たくさんあるシェイクスピアの名言ですが、ここでは特に好きな名言をいくつかピックアップしようと思います。
・「ああ、ロミオ。どうして、あなたはロミオなの」
1つ目はこちら。ジュリエットがロミオの家系を知りった時に発した言葉です。現代はそれほど家系などバックグラウンドは関係ないのでしょう。しかし、この時代においては家系が全てと言っても過言ではないのでしょう。そういった時代背景を強く感じさせてくれる、印象深い言葉の1つです。
・「私はキャピレットの名を捨てましょう」
2つ目はこちら。一眼で惹かれたジュリエットの粋な心境を感じさせてくれる言葉です。こちらも当時を思えば、並ならぬ覚悟の現れている印象に残る言葉です。
・「名前がなんだと言うの?薔薇と呼ばれる花を、別の名前で呼んでも美しい香りは、そのまま」
3つ目がこちら。これは一番印象深く外せない言葉。名前、つまりモンタギュー家とキャピレット家という家系に、縛られている2人の状態を表しており、それを薔薇で比喩しています。そして、この言葉が今作の全てを物語っているのです。
これらの言葉が後を引く物語の構成に、一役買っているのは周知の通り。
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