バブルはすでにはじけたていたとはいえ、
まだ日本企業がアメリカに攻勢をかけていたころのトンデモ作品。
いまだに米国人の、
日本文化に対する理解はこんなものかと脱力してしまった。
半世紀ほど時代が遡ったようだ。
この単純な物語の中に、
珍妙な日本の風俗描写と片言のおかしな日本語が飛び交う。
犯人は誰かというよりも、
この日本風俗の描写が見せ場のように作ってある。
ビルの受付嬢が舞妓さん。
よくわからない東洋哲学。
極めつけは、ふんどし一丁で女体盛りの寿司をほおばる日本人。
殺人の証拠となるディスクの偽造を、
当時最先端の技術を駆使して暴いていくシーンが少し面白いくらい。
会社の上司と部下の関係が滅私奉公的に誇張して描かれるのは、
米国人の興味深いところだからだろう。
ご丁寧に、
日本名物の接待ゴルフまで描写してくれています。
緊迫した場面で、
おかしな日本語がでてくるのでどうしても噴出してしまう。
どうしても西洋人の日本語のアクセントは違和感があるのだ。
この手の作品にはよく出てくる日本人、マコ・岩松の腹芸だけは認めていい。