柏エシディシ

コララインとボタンの魔女の柏エシディシのレビュー・感想・評価

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)
3.0
公開時に劇場で観られず初鑑賞はビデオだったので今回イクスピアリさんの限定上映でスクリーンで観れたのは本当に嬉しい。
しかも、3Dで!割と3D的ギミックの多い演出も多いし、大いに楽しんだ。
実写だと却ってツクリモノ感がでるのが難の3Dだけれど、ストップモーションアニメとは相性が良い様に思う。

もう10年近く前の作品になりますが、色褪せない。どころかストーリーライン忘れててフレッシュに観れた(笑、歳のせいか。やだやだ)
というより、もともとプリミティブな作法のストップモーションアニメは時間による劣化に強いと言えるのかもしれない。
これがCGアニメになるとひと昔の作品は技術的な拙さが気になったりするし(1作目のトイストーリーなど久し振りに見ると自身の記憶とのギャップに驚いたりする)
ハンドメイドの力。技術の魔法。こういうのも映画の楽しみ。

当時は「ナイトメアビフォア〜のヘンリーセリックの新作」って所に引っ張られて観ていたけれど、今回はスタジオライカの後年の作品にも通じる「作家性」やエンドロールのフィルナイトに向けた献辞などに気づきがあった。次週はパラノーマンもスクリーンで観れるし、KUBOも是非再見したい。

あと最近個人的に縁のある作品に触れているニールゲイマン原作というのも興味深くみれた。主人公が世界の境界線を越えて、異世界を探求し、やがて此方に戻ってくるという物語は、アリスやオズの魔法使いを挙げるまでもなくファンタジーの定番だけれど、ニールゲイマンはそのマナーに則しながら、且つ彼独特のダークな味わいやユーモアが滲み出る所は面白い。

面白キャラクターが目白押しの本作ですが、子供向けでこれ大丈夫か!?という造形wのエイプリルミリアムおばさんコンビと、渋すぎる黒猫ちゃん(吹替劇団ひとり!)が好きです
柏エシディシ

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