フリーザ

砂の器のフリーザのレビュー・感想・評価

砂の器(1974年製作の映画)
4.3
邦画のミステリーの名作だが実は結構な変化球。
謎解きよりも人間ドラマに重きを置いた作品。


143分とそこそこな長尺。
後半40分が見せ場であり良くも悪くもそこにこの映画の良さが集約されておりそれ以外の部分が結構雑。
あんまりこういうのにツッコむの野暮だと思いつつ、シャツの処理の仕方はもっと…なんかこう…あっただろ!っていう笑


ラストの見せ場について、日本の四季折々の景色をバックにセリフなしで描かれる親子の旅が悲しくも美しく、回想・演奏シーン・事件の真相の3つが合わさった40分間は実に映画的で素晴らしい。


にしても、犯人と警察側がほぼ関わらない、犯人側が事件に対して何も語らない、被害者の顔が事件解決パートまで出てこない、殺害シーンが出ない、逮捕シーンが出ない、犯行の動機もハッキリとは明かされない、等ミステリーとしてかなり特殊な作り。それがいい味出してるんだけど。
フリーザ

フリーザ