リリー

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのリリーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」は誰を、何を指しているのか。

最初は母親や父親を指しているのかとも思ったが、あまり口うるさい印象を受けなかったので疑問に感じていた。

ただ、ラストのシーンに出てくる「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」というタイトルのスクラップブック(?)にあった、人がビルから落ちる仕掛けを見て、ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのはあの日、6回目の電話から聞こえたヘリコプターの音なんじゃないかと思った。

6回の留守番電話それぞれから、父親の状況の変化を感じた。

最初の方の、自分自身の身の安全を伝えて息子を安心させるための連絡から、段々と助からないことを悟って遺言へとなっていくのが悲しかった。

初めは母親は父親に比べて子供に無頓着なのかと思っていたが、母親の隠された愛情や努力、周りの人々の協力的な対応に感動した。
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