iketaka

ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのiketakaのレビュー・感想・評価

4.7
9.11でお父さんを亡くした少年の話。
太陽が爆発してもその影響が地球に及ぶまで八分かかる。
その八分間、地球にはもちろん光が届くし太陽の温かみもある。
その影響が地球に届いてしまった今、つまりお父さんが死んでしまった今、少年は父との"八分間"を永遠のものにしようと奔走する。
その方法が『鍵穴』探し。
最悪の日から一年、父の部屋へ入れなかった少年であったが、偶然父の部屋で謎の鍵とメモを見つける。
生前の父とよく謎解きをしていた少年はこれも父が残した謎だと思い、それを探すことで"八分間"を永遠のものにしようとするのである。

序盤から不思議な魅力で引き付けられるこの映画。
明るい題材ではないし、もう一度みたいと思うかは別として、見てよかったと思える映画だった。
みんな上手かったけど、特に主人公の少年の演技が圧巻!
演技なの?素なの?ってくらい表情とかでみせる。
こんな子役いるのか、すごいな。
息子に心ないこと言われても責めない母親。
母親の息子への愛情には感動する。
これだけの短時間(二時間弱)でこれだけずっしりきて、考えさせられる映画はそうはない。

かけがえのない人との何ともない日々を、何気ない今を大切に。
iketaka

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