ゾウさん

永遠の人のゾウさんのレビュー・感想・評価

永遠の人(1961年製作の映画)
3.3
昭和7年の九州阿蘇。地主・小清水の小作人の娘・さだ子には隆という恋人がいた。地主の息子・平兵衛はある日、片足を負傷して戦地から復員する。さだ子は平兵衛に犯され入水自殺を企てるが助けられる。12年の歳月が流れ、隆に去られたさだ子は平兵衛と結婚する。木下惠介得意のいわゆる年代記もので、全体が5章より成る昭和7年から昭和36年までのさだ子と平兵衛の愛憎、というよりは憎悪の半生記である。フラメンコのリズムに乗せて、従来の木下調リリシズムを裏返したように展開する“永遠の憎しみ”に貫かれた異色のホームドラマ。木下惠介はこの作品を木下作品には欠かせない高峰秀子のために作り上げたと言っている。吉田喜重が助監督として参加している。
2024.04.01
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