がちゃん

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラのがちゃんのレビュー・感想・評価

3.7
この作品、まだ幼い頃に見て、
とても怖かった記憶があります。

フランケンシュタインの細胞が分かれて、
海に落ち、そこで成長して、
人間を食べる怪獣ガイラになり、日本上陸。

羽田空港などをめちゃくちゃに破壊して、
山の中へ。
自衛隊は「L作戦」を実行し、
メーサー光線と、川に流した高圧電流で、
ガイラを後一歩のところまで追い詰めるが、
そこに山の怪獣「サンダ」が現れ、
自衛隊の攻撃を阻止して、山中にガイラを連れ去る。

凶暴なガイラと温厚なサンダ。
二匹の怪獣は、ついに決裂し、
東京を舞台に、一対一の戦いを始める。

どちらが勝っても甚大な被害が出る。
戦いは、いつ終わるともなく続くのだが・・・

開巻、大たこに漁船が襲われ、
そこにガイラが登場するシーンから不気味なムード。

空港でガイラが人間を捕まえ、
むしゃむしゃと食べてからぺっと吐き出す描写。
小さい頃、このシーンがトラウマだったんですよね。

この時代のビア・ホールや、
空港、街の風景など、
風俗描写的に面白い。
クライマックスの銀座での格闘で、
この時代の東京の地下街が写っているのも興味をそそる。
阪急のポスターが貼ってあったりします。

この格闘シーンは、
もろにプロレスっていう感じなのですが、
ビルを壊しまくりです。

それから、自衛隊の活躍も見逃せません。
全体的に知的になった今日では、
作戦の曖昧さに突っ込みを入れたくなるでしょうけど、
そこはご愛嬌。
「L作戦」実行のシーンは、東宝特撮作品のなかでも、
記憶に残る名シーン。

一連の怪獣ものの中では、“怪作”とよばれるであろう作品ですが、
観直してみると、結構新鮮な発見があると思いますよ。
がちゃん

がちゃん