うみぼうず

フィッシャー・キングのうみぼうずのレビュー・感想・評価

フィッシャー・キング(1991年製作の映画)
4.5
とても好みの映画で、声出して笑い涙流して感動しと感情揺さぶられました。

ジャックとパリー、それぞれの癒しと愛の物語で、幻想と現実の行き来によりいつの間にか没入してしまった…テリー・ギリアム恐るべし。

何を置いてもまずはロビン・ウィリアムズの存在。狂気とコメディは紙一重の綱渡り的なバランス感覚で、作品全体に緊張と緩急を付けてくれる。オーバー過ぎてもシラケてしまうし、過小だと感情移入できない。そして病みながらもどこか希望を持ってあるパリーは、作品の核。
日本だと誰ができるだろうか…それこそ西田敏行さんかなぁ。
主演周りの他3人の演技も素晴らしく、アンはアカデミー助演取るよなぁ、と納得の存在感。

演出面では、やっぱり駅でのダンスシーンはどうしたって印象に残る。あとは4人で中華を食べるシーンは、深夜だけど声出て笑った。メリハリもさすがコメディアン。他のシーンもひとつひとつ作り込まれていてこだわりとセンスを感じる。

セリフも作風に合わせて詩的でもあり、俗物的な部分もあり。
「引力に勝つのは大変だ」
「女は悪魔」
「やるなら君のためだ」
他にもあった気がするな…また観てみよう。

ストーリーの要所要所でパリーが歌う『How about you?』の曲の通り、独りよがりで孤独な4人がそれぞれ寄り添い対話することで変化していく様が描かれているし、物語の余韻を温かく包んでくれる。
うみぼうず

うみぼうず