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地球防衛軍のQIのレビュー・感想・評価

地球防衛軍(1957年製作の映画)
3.5
【午前十時の映画祭】

“彼ら👽の轍を踏んではならない”

ゴゼジュウ今年の特撮枠はコレ

製作:田中友幸
監督:本多猪四郎
音楽:伊福部昭

という『ゴジラ』のゴールデントリオに特撮監督として円谷英二が加わって製作された「空想科学(SF)」作品

特撮初のカラーワイドスクリーン用映像はとても色鮮やかにリマスターされていて音響もクリア

流石はイマジカのデジタルリマスターチーム👏

出演者も超豪華

平田昭彦、佐原健二、志村喬、白川由美、河内桃子、etc.etc.

お話は…

高度な文明を持っていたにも関わらず、住んでいた惑星を核戦争で失ったミステリアン👽が地球を訪れ二つの要求をします

1.住む土地として半径3kmをよこせ
(要求小さw)
2.子孫を残すために地球人との結婚を認めろ。相手の女性は決めている
(なんと写真指名w)

そんなことを許せば彼らに地球を侵略されると考えた(当たり前w)地球人は国家を超え「地球防衛軍」を組織して彼らを追い払うべく様々な作戦と武器を駆使して戦うというもの

ミステリアンの武器として日本映画初の巨大ロボット「モゲラ」も登場しますが、登場場面が少ないのはそれまでの怪獣映画とは違う作品にしたいという意図があったようです

その後、多くのSF作品を見慣れた目にはチープに見えてしまう特撮や、ミステリアンの造形(戦隊ヒーローそのものw)やその要求等々、内容はかなりシュールで思わず笑ってしまいそうになる場面も多々ありますが、『ゴジラ』の成功にも関わらず新たなジャンルに挑戦しようとする本多監督を始めとする制作者達の熱い思いは確実に伝わり胸熱

さらに伊福部劇伴をバックに行われる作戦を観ていると、シンゴジやエヴァを思い出してしまい思わずニヤリ😁

明日は日本人にとって忘れてはならない日

今年この作品が選ばれ、この時期に上映されているのもそこに何か意味があるのではと考えてしまいます

某ジブリ作品も、世の中がなんとなくキナ臭い方向に進んでいることを感じた作者が、引退を撤回してまでもこれからの社会を担っていく次世代ヘエールを送りたいという強い思いがあったのでは…

世間を騒がせているピンク色映画周り出来事も映画ファンとしてとても悲しい😢

単なるエンタメとして消費されるだけでなく、観るものに多くのことを考えさせ、人間や社会を豊かでより良いものにしていく

映画にはそんな役割と力があると信じたいです😊

p.s.
東宝特撮映画お約束のお色気シーン
今回は白川由美さんの入浴シーン♨️
お風呂場の窓の外を横切るモゲラが超シュール🤣
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