ヒロシ(以下ヒ):市川崑×石坂浩二版金田一耕助シリーズ第二弾!前回の『犬神家の一族』から制作会社を東宝に変更、市川監督らしい叙情的な演出が山奥の寒村という舞台にベストマッチした評価の高い一作です!
課長(以下課):『犬神~』を抑えてこちらが最高傑作という声もあるからな。まぁ好き嫌いの問題もあるが、ショッキングな映像でインパクトのあった前作に比べて本作は淡白だが、日本人らしいとりすました顔の奥に隠された情念が「にじみ出ている」感じが何とも言えず不気味だ。
ヒ:そんな世界観を構成するには演者さんの存在感も必要だと思いますが、今回は凄かったです(笑)
課:メインクラスも勿論、脇役を含めて濃すぎるんだよなー!まぁ金田一とバディを組む現代劇初出演の若山富三郎先生に合わせようと思うとどうしてもそうなっちゃうんだが。
ヒ:少し天然な感じのある石坂浩二さんと相まって、何とも言えない「間」があるのが面白いですよねー。始めて金田一と会うシーンなんか、完全に演技の枠を超えてプライベートで会ってるようで、物凄いリアルでした(笑)
課:ヒロインの岸恵子さんも含め、チョイ役で出てくる岡本信人さん、三木のり平さん、大滝秀治さん、常田富士夫さんなども抜群の存在感だ。
ヒ:常田富士夫さんはアニメ声優で有名(『まんが日本昔ばなし』、『天空の城ラピュタ』のポム爺さん)ですが、リアルでもクセ強な感じでいいですよね(笑)、あと「よーしわかった!」で有名な立花警部こと加藤武さんは本作が初登場です。
課:『犬神~』でも出てたが違う役なんだよなー。というわけで個人的には本作と『犬神~』、松竹の『八つ墓村』がベスト3だと思ってるので金田一シリーズに興味のある奴はぜひチェックしてくれ!
ヒ:『犬神~』が1976年、本作と『八つ墓村』が1977年ですかー、まさに原点にして頂点って感じですね!(笑)
ストーリー 4
キャラクター5
世界観 5
演出・演技 5
音楽 3
怪演が過ぎる!度99