このタイトルにしてはまったく甘くない青春の物語。
純粋さゆえの間違いに気づかないというのは少年時代なら誰しも思い浮かぶ。
もちろんそれは大なり小なりの加減はあるのだが…
母の出所のため麻薬の売りに手を出した15歳のリアム。
しかしその工程は厳しく、犯罪をも厭わないものになっていく。
新人を起用したケン・ローチの演出は、物語と相まって少年特有の瑞々しさを見せる。
ただそれ以上にヒリヒリした感覚が最後に残る。
15歳の年齢ではこうすることしか出来なかったというだけで、リアムを責めることができないもどかしさがラストに溢れている。