このレビューはネタバレを含みます
アンドレイタルコフスキーのサクリファイス
この監督の映画、なんだか少し気味が悪い。そして美しい。極端に音が少なく、引きで撮ってるシーンが多いからかもしれない。そのおかげで下手に感情移入せず、客観的に観ることができる。登場人物がみんな平行線上にいるような孤独すら感じる。
台詞のひとつひとつが響く。ぼうやの存在も大きかった。
「初めに言葉ありき。でも なぜなのパパ?」
ずっとしゃべれなかったぼうやが映画の一番最後に発する言葉だ。この意味はよく分からなかったけどとても重い言葉に感じた。
分かりそうで分からないことを想像するのがこの映画のおもしろいところ。
最後とても切ないんだけど泣ける映画、という訳ではない。
小説を読んでるみたいに想像力が湧く作品。
しかしあらすじは解説を追っていかないと理解できない部分があった
サクリファイスもノスタルジアも火をつけるシーンがある。しかしなかなか火がつかない。そういうところがいじらしくも愛しい。
あと日本の要素がちらちら出てくる。
主人公が松植えてたり日本の尺八みたいな音楽聴いたり前世は日本人だって言っていたりする。