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ソーシャル・ネットワークのNinjaのネタバレレビュー・内容・結末

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

マーク・ザッカーバーグのFacebook創立とそれをめぐる波乱の実話をもとにした映画だが、無駄なく緻密に組み立てられた構成になっている。

名作映画のオープニングはどんな映画がはじまるのかをきっぱりと宣言する。この映画のマークとその彼女エリカと口論し別れ話をするオープニングだが、この映画の予言的な内容になっている。

ハーバード大の名門寮に入るためにどんなことが必要かをわき道にそれながらまくし立てるように話すマークと、次第に辟易するエリカ。フェニックス寮、ボート部、エドゥワルドといったキーワードが提示される。名門寮に入れば「普通じゃ会えないような人に会わせてやれる」とあまりに見下したマークの物言いは、後のショーンの振る舞いのようだ。それに対して「友達でいましょう」と別れを告げるエリカ。マークは「友達は要らない」と答える。

結果的にはオープニングの予言通りに進んでいく。色々なものを失ってFacebookの巨大な帝国が残る。その時にマークはエリカを思い出し、Facebookで友達申請する。ページを何度も更新するも承認される様子はない。

この映画がマーク・ザッカーバーグの真実を描いているというよりは、神話化された示唆的なストーリーに組み立てられている。とても面白い。



余談だが、タランティーノがお気に入りの映画としてこのタイトルを挙げているのがみるキッカケとなった。自分からは興味を持つことはなかった作品だと思う。作品とのこういう出会いを大切にしたい。
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