クリーム

女優霊のクリームのレビュー・感想・評価

女優霊(1995年製作の映画)
3.6
怖さはないけど、Jホラーの原型みたいなものが詰まってます。古い映画の質感が不気味さを演出してて、古き良き時代のJホラー感は感じられました。嫌いじゃないけど今の時代には合わず、普通と言った感じでした。

主人公·村井は監督デビュー作のテスト映像を確認中、今回の映像に被せて、他の映像が映り込んでいた。それには知らない女優が映っていたが、制作中止になったもので、そのフィルムに上書きしてしまったらしい。フィルム管理者は、このフィルムは縁起が悪いから使わない方がいいと言う。 それから、スタジオ内で不気味な現象が起こり始めるのでした。



ネタバレ↓



知らない映像は、暗い階段を上がっていく少年の後ろ姿。カメラに向かって話しかける着物姿の女優。その後ろには髪の長い女が笑っているのがぼやけて映る。
そして、村井はこれらの映像を見た記憶があった。更にロケバスの窓に例のフィルムで映っていた笑う女が見えたり、スタジオの天井部で声や足音、人の気配を感じたりした。ある日、妹役の沙織が天井部に上がり、転落死する事故が起きたが、映画は制作続行となった。
村井は撮影の終わったフィルムを確認中、そこにいないはずの女が映っているのを見つけ、見た記憶のある映像について調べると、そのドラマも制作中に主演女優が転落死していた事が解った。
スタジオに行くと主演のひとみが天井にいて、近寄るとそれは例の女で襲って来た。そして、村井は行方不明になった。おしまい。

幽霊が狂気に満ちた笑い方をするのは中々怖い演出だった。しかも口の中が真っ黒。幽霊が狂ってるって怖い。そして、取り憑かれた新人女優が同じ様に笑い出すシーンも良かった。が、やっぱり、昔の作品。怖さはさほどですが、古く不気味な感じは好きでした。
Jホラー特有の髪の長い女とか、写真や映像にぼんやりと映る幽霊の姿等、王道が詰まった元祖的な作品。二重に撮れた映像がもっと不気味だと良かった気がします。
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