ジョージ

明日の記憶のジョージのレビュー・感想・評価

明日の記憶(2005年製作の映画)
3.8
人が記憶を失うということは、その人自身でなくなって行くことなのでしょうか?
確かにその人にとっては、周りの人々や世界が理解しにくいものに変化していくでしょう。
しかし、人がその人として生き続けているのを証明するのは、その人が生まれてから築いてきた人や自然、動物、モノとのつながりと関係性です。
いわば、その人を中心にした場所が、その人の存在の証となります。
記憶がなくなったとしても、場合によっては、死によって身体を失ったとしても、その人の場所は生き続けます。
渡辺謙、樋口可南子をはじめとした素晴らしい俳優陣がその場所を見事に創り上げていました。