明日の記憶の作品情報・感想・評価

「明日の記憶」に投稿された感想・評価

アルツハイマー病って怖いなぁ。
わたしは、ならないだろうか。
そういう不安は、これを見たら誰しも思う。
何かがきっかけとなって、奇跡的な回復を見せて、ハッピーエンドになることはない。
あまりにも哀しく、そして、そこにあふれる愛情に強く心を動かされた。
人は温かい。
家族や夫婦はさらに温かい。
そういう絆を描いた映画として、複雑に浮き沈みする気持ちを持って、静かに鑑賞していた。

最後に、あまりにも哀しすぎる幕切れが、初めのシーンへとつながるのだが、樋口加奈子さんの泣いていても笑顔に救われた。

この映画、俳優陣の熱演がすごかった。
渡辺謙の演技力、樋口加奈子の演技力、その他、たくさんの俳優陣の演技力に圧倒された。
なかでも、大滝秀治には笑った。
このぼけ方は、本物?
良い映画でした。
Togusa

Togusaの感想・評価

1.2

このレビューはネタバレを含みます

闘病映画で、観客に主人公が同情されてはならない。
可哀想な人もいるのね、そんな風に映画が終わってはならない。
闘病映画においては、主人公の姿に共感を呼び、考えさせ、理解して貰わなければならない。
誰しも、40年、50年、生きていれば、一度は、人生の危機に見舞われる。
老人性の認知症を、早々と取り上げた映画に、吉田喜重監督の「人間の約束」がある。
渋くて考えさせる映画である。
原作は読んでませんが、堤幸彦監督は、若年性アルツハイマーを持ってきた。
認知症では、どうしても暗くなる。
若年性アルツハイマーということなら、おそらく、夫婦愛だろう、そんな風に観だした。
樋口可南子は、良妻賢母に見える。
が、質実剛健で体もがっちりした渡辺謙は、少しサラリーマンには見えにくい。
自信満々で堂々と仕事をこなす渡辺謙が、後半、ファンも見たくもないような惨めな姿を見せれば、観客は何を思うだろう。
堤幸彦監督が演出するサラリーマンの渡辺謙は、堤幸彦的である。
後半に関しては、少しそういうシーンがあった。
人は大病であると聞かされると、まず、「なんで私が。何で。」と嘆き、悲嘆し、やがて、受容する。
これは、被災者らにとっても同じである。
主人公である渡辺謙は、当初、ビルの屋上から飛び降りようとするが、すぐに受け入れる。
自分が自分であるという確信の過半数は、記憶で作られている。
その記憶を失っていくという事は、どういう事を意味するのであろう?
そして、当事者は何を思うのであろう。
渡辺謙が、自身で若年性アルツハイマーの本を読むシーンがあるが、そこは、朗読した方が、観客に、若年性アルツハイマーを知ってもらう上でよくなかったか。
そんな事を考えていた。
後半、渡辺謙の病気が進行しているのかが、わかりにくかった。

40,50で若年性アルツハイマーが進行すると、どうなるかを知っていると、主人公の渡辺謙は、怖くなかったのであろうか。

40代、50代の男が危機に陥る、そんな映画が、「トウキョウソナタ」を始め、存在した。
40代、50代のサラリーマンが、ある日、突然、仕事を奪われるのは、自分の存在を否定されるようなものである。

この映画で、渡辺謙の仕事を奪われた悲しみは描かれていなかった。
「博士を愛した数式」においては、寺尾聰は、スーツに、忘れてはいけない事柄を、紙に張っていた。
そこには、朴訥とした寺尾聰に似合う映画的ユーモアがあった。

が、そういうサラリーマンの映画も、もう作れない。
何故なら、労働を巡る環境が悪化し、そんなリストラ程度に、誰も共感しないからだ。
そして、映画界は、そういう映画を観ていた層を失い、今まで映画を観ていた層とは違う人達のものとなった。

90年代初頭、一体、誰が書いたのか、今でも気になる、「カイエデシネマ ジャポン」において、
映画を、「猿の惑星」のラストに現れる、倒れた自由の女神に見立てた、卓越した論文があった。
あぁ、僕達の映画は、かつてあった、そして、今はそんな状態なんだという心境である。

TVで、恐らく、彼の考えによるものか、どこか劇画チックであった、大島渚監督。
彼は、立派な映画論文を書き、映画界にも心底尊敬する人達も少なくなかった。
ゲスト出演した高名な国際政治学者・高坂正堯にも、一言、言わずはおられない自己顕示欲の高い人であった。
「少年」「儀式」、彼は、映画を通して”日本”を描いていたという自負とプライドがあったのであろう。
そんな大島渚を終生、尊敬し、介護鬱になりながらも、車椅子の大島を連れ歩いた小山 明子。
病で、自分の言いたい事も言えなくなっていた大島。
懸命にリハビリしていたという。
自己顕示欲が強い大島が、妻の小山明子に車椅子を押されながら、内心、熟知たるものがあったろう。随分、悔しかったであろう。

若い男と女が出会い、生活を共にし、何十年経て、育む夫婦愛とは何であろう?
そんな事を考えさせる映画を観てみたい。

自殺した芥川であったが、家庭人としては、よき父親であったのであろう。
何故なら、也寸志さん、比呂志さん共に、伸び伸びと才能を伸ばしているからであろう。
大島の、紆余曲折あるらしいが、一人は、銀行員であったと思うが、息子らは、立派に育ったという。
その辺は、夏目漱石と違う。
その事を、一言、添えておく。
認めたくないものだな
50近くの物忘れというものを

渡辺謙も良かったけど
それ以上に樋口可南子の献身的な演技が
沁みる。
渡辺謙ってすごいなって思う作品。
後半、2人で山の中歩いてて奥さん見る時の渡辺謙の表情はもう演技の域超えてるし、奥さんもいい
こんな演技されたら誰でも自然にいいリアクションとれちゃうくらいさすがです
まぁ

まぁの感想・評価

3.9
身につまされる作品…
自分自身に何かあってもおかしくない歳になっているので…

この作品……ずっと気になりながら…
手に取れずにいた…

自分が自分でなくなっていくと (自分が誰だか分からなくなっていくと)いうのは…
本当に怖いと…思う…

渡辺謙の演技も、凄かったけれど…
妻役の樋口可南子が…とても良かった…

若年性アルツハイマーを描いた作品…
「夫婦の愛」…じ〜んときた…

ラストカット……切ない……(涙)
すべての医療人に捧ぐ。途中のBGMが、アメリカの懐かし音楽なのがちょっと興ざめ。
ziko

zikoの感想・評価

-
緊張感はない。忘れたことを忘れられた記憶ってのいつのまにか駅に忘れ去られた荷物のように、ただただ主を待ち続ける。大抵はそのまんま捨てられるんだけど、たまに拾いに戻ってきてくれる。その繰り返し。
とみた

とみたの感想・評価

4.1
記憶が無くなるというならではのカメラワークと演出
苦しみとの葛藤の演技
感情の表の出し方、場所
終わりの言葉の選び方と繋げ方
立場の弱い人からむしり取る卑劣さ
言葉と文字と名前と

大切な作品
ろっち

ろっちの感想・評価

3.8
過去鑑賞
面白かった。
泣きました。
残された家族はとても辛いですよね。
本人は忘れるだけですし、本当に記憶がないので……
多くは語るまい(笑)
otteru

otteruの感想・評価

4.0
広告代理店のエリートサラリーマンが若年性アルツハイマーに罹患する話。自分が消えてなくなるのって、どんな感じなんだろう。それを支える家族って、どれだけ大変なんだろう。最愛の人さえ忘れてしまう。ラストシーンはもの悲しかったな。
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