このレビューはネタバレを含みます
クラシックピアノの教則本にツェルニーやバイエルが存在するように、映画ではコッポラとベルトルッチを必修科目に提案したい。
両者の代表作はどちらも大ヒット作で鑑賞ハードルも低いわけだし。
と言いつつ、何故か本作には食指が動かなかった。しかし、直前に観た『最高の離婚』からの「倦怠夫婦もの」の流れに加え、ジョン・マルコヴィッチと鹿賀丈史は類似しているのではないかという期待(『マルコヴィッチの穴』が存在する以上、さして不純な動機ではないはず)から、ようやく視聴に至った。
円環構造の中で生きる、最初の街の宿のエスタブリング・ショット