理科室にある人体模型と骨格標本がコンビを組んでコントを繰り広げる放課後ミッドナイターズ。地獄先生ぬーべーや学校の怪談で出てきたようなキャラで、二人を主役に据えた劇場版アニメ映画が本作。
このキャラと独特のアニメを作ったのは監督竹清仁率いる製作会社のようで、彼らの独創性を評価したい。福岡に拠点を置いているようで、日本アニメのキャラと内容ながら、世界市場を見ていることが感じられる。恐らくその点ではオリジナルのミッドナイターズの方が面白さはある。
劇場版は3人の子どもその他の色々なキャラが登場するが、ストーリーそのものはそれほど意外性がなく、むしろ短編アニメをつなぎ合わせた感じ。それでも、主人公キュンさまの声をあてている山寺宏一はじめ、声優陣はさすがの仕事をしていて、なかなかテンポよく展開している。
この後、本作の続編と言うより、字幕セリフのショートコント集を公表しているよう。筋肉と骨格というまさに人体素材そのものを使ってコミカルな動作と表情を表現する技術力は素晴らしい。東京から離れた場所でのアニメ製作は大変かも知れないが面白いものが出てくる可能性もある。期待したい。
