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ライフ・アクアティックのogierのレビュー・感想・評価

ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)
3.3
前作でアーティストとしてのキャリアを絶対にした彼自身の孤独を写した作品。
この頃から圧倒的な舞台セット美術が際立ってとても手の届かないところまで行ってしまった様な寂しさが残される。
それにしても皆んな悲しい人達なのにアップテンポで繰り返されるシュールな喜劇には感動せざるを得ない。
コミカルな絵もストップモーションも色も質感もたまらなく愛おしいのだけれ
どインディーズから飛び抜けたその抜け殻ばかりを見つめている様な私にはどうも少し敷居が高すぎる。
しかしまた数年後再び彼の作品に恋をする事になるのだけれど。(ムーンライズキングダム)
上手すぎないポルトガル語の名曲のカバーや悲しい妊婦の切ない恋、それぞれが抱える孤独はまるで鏡の様で、身に沁みてじんわりと泣ける。
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