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PLANET OF THE APES 猿の惑星のmikioartのネタバレレビュー・内容・結末

PLANET OF THE APES 猿の惑星(2001年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ティムバートンの猿の惑星リイマジネーション版。劇場公開時はイマイチな印象だったけど、今更観るとまあまあ面白かった。オープニングの古代文明チックなレリーフや音楽も良かった。

ティムバートンというと世界観が独特で魅力的だけどストーリーがつまんない印象。そしてそれは今作にも当てはまる。ただ展開は早いし、リックベイカーの特殊メイクがさすがという感じ。オリジナルだとジーラ以外みんな同じに見えたけど、今作はそれぞれみんな特徴的。猿の異様な街並みも、ああ猿達が独特な社会を築いてるんだなと感じられた。

(そういえばリックベイカーは映画界引退しちゃったしZbrushに流れてしまった。今後の特殊メイク業界はどうなるんだろう。)

そして多分おおよその人が批判しそうな人間喋っちゃう設定はやっぱりよろしくなかった。喋れないとレオと人間同士が団結して戦えないということはあるが、それならせめて片言しか話せない、みたいなことにして欲しかった。喋れる猿と喋れない人間がこの世界観の肝であるからここはしっかりして欲しかった。

イマイチな点は他にも、人間側の登場人物の描写が浅すぎるとか、旧作のような社会風刺要素が無いこと、あまりにも唐突に禁断の地に集まる人間達など結構あった。

それでも後半で明らかになる、磁気嵐による時間軸の逆転は結構面白い設定だったなあと思う。セードを演じたティムロスは見事だったし、あの結末でのセード版リンカーンさえなければもっと評価は高かった。結末についてネットでそれらしい説を見つけたが、やはりただ単純に地球も結局猿に支配されちゃってました、というオチの方がすっきりしたと思う。
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