なんかね、マトリックスや、トータルリコール、インセプション、シャッターアイランドをごちゃまぜにしたみたいな、夢や精神錯乱や近未来や色んな要素が詰まりすぎてて混乱した。
フィクションと分かっていても、物語の中ですら夢と現実の狭間が曖昧になると人間て心理的に不安感を煽られる。そういう意味では、物語が進むにつれて、主人公の謎に対する欲求不満な感情がつのっていく。
映画を観ていてこういうアングルから感情を揺さぶられるイライラと、なかなかやるなという気持ちが入り交じって複雑な気持ち。分かりやすく感情を動かされるタイプの映画ももちろん好きだけど、俯瞰で観ていたつもりが知らない間にするりと感情移入させられている映画も感情を作り手にコントロールされているような怖さはあるけど、嫌いじゃない。マゾなのかな、、、
最後は結局人生にとって大切なものは何か問いかけて、綺麗にまとめた感じがするけど、まとめずに曖昧なまま終わる余韻もいいかも。キャメロンクロウらしいといえばらしいラストだけどね。こういうテーマならノーランあたりに録って欲しかったな。
なぜか毎日のように夢を見る、悪夢も多い自分にとって、何か象徴的な映画だった。目覚めて、現実か夢か分からなくなることがほんとによくあって、混乱するんだよね。。。極個人的な意味でも主人公の混乱ぶりにスッと共感した。近年珍しく主観的に観るタイプの映画だった。