「彼女は私の ‶青氷” だ」

　元情報部員で現在はジャズクラブのオーナーをしているハリーは、ひょんなことから謎の女性ステイシーの人探しの依頼を受ける。
　ハリーは友人である刑事オージーの協力を得て、その人物を探し当てるが、その人物もオージーも何者かに殺されてしまい、あろうことか、ハリーが容疑者扱いされてしまう。さらには、ほぼ同時期にステイシーも行方をくらましていることがわかる。
　一体、何が起きているのか。ハリーは知らず知らずのうちに国際的陰謀に巻き込まれていくのであった。

　よくあるサスペンス・アクション。
　実年齢では30歳近く離れているマイケル・ケインとショーン・ヤングが惹かれ合う設定にいささか引いてしまうが、ショーン・ヤング演じるステイシーの夫の大臣も爺さんだったので、ステイシーは極端な年上好きという設定なのだろうと無理矢理納得してみた。……ていうか、ステイシー浮気してんのか!?

　マイケル・ケインが少しだけアクションを披露してくれるのが見どころかな。

　しかし、主人公に全く弾が当たらないのは昔も今も変わらないな。

“ｱﾄﾞﾘﾌﾞを聴く感覚は、暗号を解く作業と似ていないか…”
捜査に訪れたｼﾞｬｽﾞｸﾗﾌﾞ。流れる演奏の中、同僚へそう呟くﾏｲｹﾙ・ｹｲﾝが素敵過ぎる。
そのﾊﾞﾝﾄﾞでﾄﾞﾗﾑを叩いていたのがﾁｬｰﾘｰ・ﾜｯﾂ。好きが講じてｽﾄｰﾝｽﾞの他にｼﾞｬｽﾞﾄﾞﾗﾏｰとしても活動していたﾜｯﾂには、まさに願ったり叶ったりなｷｬｽﾃｨﾝｸﾞだったﾊｽﾞ。
遥か昔に観た作品。上述の台詞もｽﾄｰﾘｰも記憶は曖昧、よってｽｺｱは付けない。ただ、まだ若いﾏｲｹﾙ・ｹｲﾝがかっこよかった印象だけは強く残っている。