呑観

ザ・ビーチの呑観のネタバレレビュー・内容・結末

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます






教訓:好奇心も程々に…/秘密に次ぐ秘密に次ぐ秘密…それらはやがて自身の首を絞めることになりかねない…→嘘をつかず正直に誠実に自分の良心に基づいて生きるべき…/調子乗りすぎたりしてもいけない/秘境として楽園を築くのではなく、全世界をユートピアとするよう全人類が努力すべきだと思う(ましてや 自分たちのためだけの楽園を守るためとか独占欲とかのために誰かを犠牲にしたりとか 誰かが楽しむために誰かが苦しんだりとか(死でさえも快楽の邪魔は許されなかったり…)なんて言語道断、ほんとうの楽園とはとても言えないのでは…?)し、個々人のユートピアは自分自身の心の中に築かれるべきだと思う…/独立した共同体の狂気…利己心や自己保身による道徳心の欠如(不利益をもたらす者は容赦なく排除したりとか…)/全ては自業自得、因果応報、縁起の理法…決して環境のせい他人のせいにしてはいけない/※イカれちゃったのは特殊な環境だけが要因とは言えないのでは…?(故“欲張りチャーリー”の憑依による霊障…?幻覚 幻聴 異常行動 etc…)/(→はっと目が覚めた時には時既に遅しで本来の自己を見失い思い出せなくなってしまう…なんてこともあるかも…?要注意!/極限状況においてその人の真の人間性が垣間見える(単なる自己保身 利己心 自己愛 etc…に基づく判断をするか、自己犠牲をも厭わぬ利他心 正義 他者への愛 etc…に基づく判断をするか)→それによって大衆からの支持も自身の命運も大きく左右される/心の傷を抱えながらも日常にうまく順応し仕事に没頭したりしてマイナス感情を抱えすぎずに淡々と生きていくことも大事(…だけど心の傷とちゃんと向き合ってその傷を癒やしてあげることも大事だと思う…)/“今も楽園を信じてる でも捜し求める場所じゃない 実際に行くより大切な瞬間に心で感じる場所だから その瞬間を見つけたらそれは永遠に残る”…人間は心とか思いが全てであるということや魂の永遠性を感じさせる素敵なラスト…!










主人公によるナレーションで展開して行くタイプの映画/ディカプリオの肉体美見放題♡/ちょっと浦島太郎を思い起こさせるような…?/


・今までの自分を捨ててバンコクへ…:より美しく刺激的な何か より危険な何かを求めて…/18時間も飛行機に乗り…(バカげた映画3本 まずい機内食2食 睡眠ゼロ)/

・バンコク=水上マーケット/快楽の街/東南アジアへの入り口/ドルやマルクが偽ブランド時計に消えモメ事を生む/飢えを満たす街/ヘビの生き血/(←商売人の観光客を乗せる挑発のうまさ(“(断られると)怖いんだろ 新しいことが”“観光客 みんな同じ 安全が一番 アメリカにいるのと同じ”)/→見事に誘いに乗っちゃう青さがいいね笑)/(旅の心得(?): “誘いを断っちゃいけない”“未知の物は拒まずに”“礼儀は忘れず”“長居は無用”“先入観は捨て 何でも体験しよう”“痛い目に遭ってもやる価値はある”)

・粗悪目なホテルにて:(現状打破できない自分自身にやきもき…?青さがいいね)/美女と出会うも男連れ…“どうせ僕は独り旅…クソッ!”の青さがいいね/汚い言葉を叫びまくるヤバそうな奴(=“欲張りチャーリー”…ハッパたんまり持ってる)/(欲張りチャーリー談(“ビーチ”について…:美しすぎるし五感を刺激しすぎる/感情を抑えたくてもほとばしってくる/島にある(島=まさに完璧、本当に何から何まで文句のつけようがない、ただ“ステキ”じゃなく“クソすげえ”)/高い岸壁に囲まれ遮断されたラグーン/外界から完全に閉ざされた禁断の場所/絶対に誰も行くことはできない/→…でもずいぶん前に理想を持った男や女(くだらんロクデナシの観光客ではなく)が数人が行った/…信じるか信じないかはあなた次第…/欲張りチャーリーはビーチの守護神(自称)で、その場所を守ろうとそこを出ることを提案するも無視された)/→“悪いけどあんた…(頭)イカれてんだろ?”(→意味深な表情の欲張りチャーリー…)/名乗ってないのに名前知られてる…怖…/

・粗悪目なホテルにて:感電しそうな掃除の仕方のオバさん/“レアー”=“レター”=“ビーチ”の地図/(→“レアー”を知らせた途端忽然と姿を消すオバさん…怖…)/散乱しまくりで血塗れの部屋で死んでる欲張りチャーリーを発見…/

→事情聴取に見られる警察の怠慢というか惰性というか…?(欲張りチャーリーの何もかもすべてデタラメな偽パスポート(“名前 ダフィ・ダック”“生まれ ネバーランド”)に警察怒/供述書へのサインを求め(“手首を切って死んでるのを見つけた”との供述にサインすればそれでよし、地図とかその他諸々については追求しない)、“いい一日を”“幸運を”と送り出し…/後がいっぱいつっかえてるからさくっと処理したい感…?)/(“何かを期待し 実際に何か起きるとは思ってない 映画の中のように…“”でも本当に起きてみると もっと違うふうに感じたい もっと本能的でもっと生々しく”腹の底からの衝撃を待った でも感じなかった”)

・美女(とその彼氏)と共にビーチへ…(“3人だけのアドベンチャー”):美女への誘い文句を考え、独り部屋にてシミュレーションする姿が青くていいね→彼氏もついてきちゃうのか展開のガッカリさが青くていいね/(誘い文句が見事…“みんな違う事がしたいのに結局は同じ事ばかり”)/なかなか優秀な彼氏(チケットや時刻表など何もかもお膳立て(バンコク→スラー・ターニー→ナ・トン→チャウエン/800キロを24時間で移動/400バーツ以下(メチャやすい)))/ビーチへ向かう中での美女と彼氏のイチャイチャにやきもき…青くていいね/秘密のビーチへ向かうにはとりあえずは観光ルートで行く/脂肪たっぷりな男性のマッサージシーンからの美女の水着姿…眼福/秘密のビーチは海洋公園内にあるため、バックパックを置いて泳ぐことに…(1〜2キロ)

・→彼氏にやきもきだし 雨は土砂降りだし コテージの鍵は無くしちゃうし…→コテージの隣人青年2人組によるビールのお誘い:木の葉3枚でケツを拭くヤツの話/“ケンタッキー・フライド・マウス”(どっかの女がフライド・チキン食ったらネズミだった、“都市伝説”、“友達の友達が…”ってやつ)/→今タイで流行ってるのはあるビーチの伝説(すげえきれいなビーチ/秘密の島にある/海からは見えない/島には大麻が生い茂ってて毎日朝から晩まで吸える/島の場所は数人しか知らず完全に秘密だが、そいつらに会った奴はいない→“ケンタッキー・フライド・マウス”)/なかなか賢明な判断(もしその場所を知っててもタイ中のアホな旅行者が押しかけるから誰にも教えない)をする青年の1人/話を振られて適当に誤魔化し…/…しかし出発当日、地図を書き写し隣人青年2人組に託す…(“利口な判断とは言えなかった でも噂を広めたくなるのは旅人なら当然だ”“だけど正直に白状すると僕はみんなと同じ 未知の世界がメチャ怖くて誰かに知らせて安心したかったんだ”…そういう臆病な部分って人間誰しもあるのでは…?)

・→星空撮影会(彼氏就寝中に星空の写真を撮る美女にアプローチするも…):“分かるかい 無限の宇宙にはどこかに別の惑星がある 地球と同じやつが”“そこではきっと別の君が僕たちの写真を撮ってる 君はパラレルな宇宙の君自身を撮ってるんだ”、“宇宙には無数の世界があり そこでは起こり得ることはすべて起きる”(=“中身ゼロでバカみたい”な“アメリカ男がフランス娘と寝たい時のセリフ”(※ ≠ロマンチックな台詞)…割と宇宙の真実でもあるかもとは思うけど…?)/(→“バレたか いいセンだと思ったのに”と頭を掻く正直で素直なとこが青くていいね)/(“誰かに夢中になると相手が“運命の人”である理由を見つけだす(どんな理由でもいい)”“でもやがてそれがイラつく習慣に思え 別れの時が来る”“でも恋に夢中な間は何年も探し求めていたように感じるんだ”…(人間の哀しき性…?肉の目の恋に終わるか真実の愛に目覚めることができるか…))

・→トラブル?ありつつ和気藹々と遠泳:島まで目測1〜2キロ(アメリカ人はマイルでないとだし 距離は分かんないけどとりあえずえらく遠そうだし 溺れるかもだし…)/→“やってみなきゃな”の若くて熱いチャレンジ精神とか、“行こう”と一番に乗り出す迸るエネルギーとか…青くていいね/半分まで来て彼氏が100メートル先に背ビレを目撃するハプニング!→美女のドッキリ!(水中に消え…荷物が浮かび上がり…からのAhhhhh!)…青くていいね→“ヨーロッパ人はバカだ!イカれたユーモアだ!フランス喜劇はクソだよ!”と半泣き激情…青くていいね/ぶっ倒れるほどの疲労と共に島に無事上陸!

・→上陸後…:思わず笑っちゃうような大麻畑を発見/番猿&お昼寝中の大麻畑の番人/大麻の中を匍匐前進で逃亡(番猿を飲料水で撃退する機転nice!)/(“島を去るべきだった でもダメだ まだ早すぎる”と仲間を鼓舞して歩みを進めるが…欲に目が眩んだその判断が身を滅ぼす…?)

・→目の前は滝の“そんな!”な事態へ…:揉める男連中(罵倒し合い…責任転嫁し合い…)、その間を潜り抜けて崖を飛びダイブし見事成功する美女…窮地の際の女の強さは凄い!

・→そして“ビーチ”へ…:旅先案内人による合格判定(自身は独りだったため度胸がつかなくて飛び込むまで1時間かかったとのこと)、ビーチのリーダーの元へ…/ビーチの実情を目前に…(“まるで失われた世界のよう”/旅人たちの共同体が一時的にではなくしっかり生活している/招かれざる客である自身らに急に不安を覚え…)/欲張りチャーリーの死を報告(欲張りチャーリーはビーチ創設メンバーの1人だったが心を病んでしまったとのこと)、地図は誰にも見せていないと嘘をつき…(ビーチの人々は秘密を重んじる)

・ビーチをエンジョイ!&実情、共同体のメンバー:(“共同体は僕らの世界 彼らは家族同様になった”“故郷のことは考えもしなかった”“僕は島に同化し“使命(=快楽を追い求めること)”を見いだした”)/(→“立派な仲間だ”と認められて嬉しそうな表情を浮かべたり 間違った価値観を持ってしまったり…ズブズブとはまり込んで染められていく感じ…?)/リーダーはいるがイデオロギーはない/“ビーチ・リゾート嫌いのためのビーチ・リゾート”/楽園にも木工仕事は必要/共同体で島を何年も秘密のまま守ってきた/食料は自給自足/時々文明社会に戻ってマリファナを売り米を買う/農民とは別に大麻畑を持つ/農民との関係(農民はビーチの存在を知ってはいるが互いに干渉しない/“ここに住んでいいけど これ以上人を増やすな”との農民の意の元に…(ビーチ側も増やす気はない))/案内人の大事なことはキリスト教とクリケット(=“文明を支える2つの柱”)/スウェーデン人3人組は釣りが大好き(冬はスキーが好き)/海に入り銛で魚を突いて食料確保!/シェフ(あだ名は“不衛生”、異様な石けんマニア)/あらゆる趣味に合わせたスポーツやレジャーが充実/美女との“ただの会話”…恋の芽生え…?/クリケット分からない奴続出/リーダーの恋人(島の大工)/新入りが順繰りにタトゥーをされる儀式(“どんな共同体にも儀式がある”らしい…)/幻想的なバルーン/(“まさしく楽園だった ひとつのことを除けば…”(“ひとつのこと”=“欲望はどこにいても抑えられない 強い太陽にも色あせず潮流でも洗い流せない”))/(→案内人からの7つのポイントによるアドバイス(1:美女はじらしてるだけ/2:フランス語ができないこと/3:彼氏はフランス語ができること/4:彼氏はフランス人であること/5:彼氏はサッカーがより上手であること/6:変わり者であること(美女は変わり者は嫌いなタイプであること)/7:親指が異常に発達してること(=テレビゲーム・マニア)…よって諦めるべき、美女をモノにできるチャンスはゼロ、雑念を捨ててビーチを楽しめ))/

・徐々に顕になってくるビーチの恐ろしさ…?:歯医者に診てもらうため本土に行くことを望むメンバーからの申し入れは却下され、虫歯は麻酔なしで容赦なくペンチで抜き取られる…恐ろしや…/→“秘密は守らないと 誰かが少し痛い思いをしてもね”と賛成の意を示し、歯が抜き取られたことに“いいぞ!”と拍手…悪に染まってきたぞ…/“痛みを消す”謎の薬?の投与→ぐったり…/(仏陀を模倣したようなリーダーの姿(柿色の衣を纏い 神はお団子に結えて 額にはビンディで肩肘をついて横たわり…)だが…その心は残虐で悪魔的で地獄的…?)

・美女からのお呼び出し…:美女からの愛の告白(“私たちの秘密”)/月の光で輝くプランクトンの生み出す幻想的な海の中での熱いキス…そして2人は結ばれて…(“夜の海で結ばれた時2人とも信じていた 誰にも知られないと…”…そんなに甘くないのが共同体の怖さであり、青さゆえの愚かさが…)/→彼氏もみんなも知ってる…

・→調子乗りまくり展開へ…(幸せ絶頂時):メンバーらが止める声も聞かず大雨の海に飛び込む(雨天時は光が弱く魚が見えないため 雨が続くと時として何日も飢えることになる)→サメと遭遇するも見事撃破!→メンバーらの喝采を浴び、“まずサメと戦う心構えを話そう”とかストーリー性たっぷりに語り出しちゃう…(サメの遺言“メシを楽しめ”は笑)/(※謙虚さを忘れた人間には必ずしっぺ返しが訪れる…)/リーダー恋人からの最もな意見(“子供のサメで殺しを知らなければただのデカい魚だ”“でも人間の血の味を覚えた巨大ザメなら話は違ってたはずだ”)も…(場はしらけちゃったけどいいお灸を据えられたのでは…?これを機に反省できればよかったのに…)/(幸せ絶頂時に次の失敗の芽が…)

・リーダーのお供に指名され、お米を買いにパンガン島へ…:お米が数袋カビでダメになった問題により“米調達(ライス・ラン)”へ…/半強制的に…(全員下を向き志願者不出、からのリーダーによる指名…リーダー恋人が立候補するも認められず…リーダーの意に全員賛成にて…)/みんなのおつかい
呑観

呑観