タンタンメーン

ザ・ビーチのタンタンメーンのレビュー・感想・評価

ザ・ビーチ(2000年製作の映画)
4.8
ずっと前から観たかった映画があったとする。それを見終えたら普段なら満足感で一杯になってその映画について調べ出す筈だ。普段の私なら。

だが、ずっとずっと前から、なんならこの映画を教えてもらったその時からずっと、観たかった映画だったのに、観終わった今、どうも割り切れない気持ちがある。
それは多分この映画がただの青春映画ではないからだと思う。
リチャードの若くて愚かな言動に、物語を外から見つめてる側のいまの私からしてみればハラハラしっぱなしだしああ馬鹿だなと感じる事が出来るのに、いざそれが自分の身になったらどうだ。確実に私も自分の事をコントロールできない気がする。

若者が、人間が、刺激を追い求め、それと同時に安楽を求めてしまうのは何故だろう。映画を観るのと同じように。外で観ていたいのに経験したい。この矛盾した人間の本能は、生物学の世界でも哲学の世界でも永遠の命題なのかもしれない。

ところで
アメリカの男がフランスの女を口説く時の台詞。パラレルワールドの宇宙がある、地球がある、というリチャードの台詞が1番好きだ、まだ夢を追い求めて、目の前の恋が運命だと思い込んでる愚かで純真な青年の台詞が。

もっと書きたいことあるんだけどなあ上手く言葉にできないいいいいしもう一回観たい!この映画!!!!
タンタンメーン

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