FRANCIS

スター・ウォーズ/ジェダイの帰還 特別篇のFRANCISのレビュー・感想・評価

4.0
帝国による第二デス・スターの建設が目前に迫り、ボサンのスパイが手にした極秘上方を元に再結集を図り最後の反撃を試みる反乱軍。

スピルバーグと『レイダース』の製作に専念するため、監督及び脚本を他人の手に委ねた『帝国の逆襲』は1作目を上回る大ヒットとなった。

前作を巡って全米監督組合との決裂に至ったルーカス自身は、イギリス人監督リチャード・マーガンドを代理に立てて自らは前作のリライトを担当したローレンス・カズダンと脚本を執筆する。

劇場版においては、ただの穴にしか見えないサルラックや80年代ジャバ宮殿のディスコ風バンド(ミーコのリミックス盤を思い出させる)など要所でツメの甘さが感じられ、撮影現場でルーカス本人は途中参加とはいえ、プリクエルに先駆け散々たる評判だった。

特別編公開を踏まえ、大幅な再編集・再撮影が行われ、クレジットを除いてはルーカス本人の実質的監督作と言っても過言では無い仕上がりに質量共に良くも悪くもなった印象。

10人以上のダンサーが舞い踊るジャバ宮殿の「ジェダイ・ロック」、CGIで描かれたサルラックの口に砂漠を歩くバンサの群れ。

苦しむルークを見て「Noooo」と叫ぶベイダー、マスクを取るとオリジナルで生えていた眉毛は綺麗に消えている。

初実写化となる帝都コルサント、ベスピン、タトゥイーンetc..プリクエル公開後にはナブーも加えられた銀河中での祝賀シーン。引き倒されるパルパティーン像がソ連崩壊時のレーニン像を思わせるなど、冷戦後の時代性を取り入れたルーカスらしさも。
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