素潜り旬

我が人生最悪の時の素潜り旬のレビュー・感想・評価

我が人生最悪の時(1994年製作の映画)
-
探偵モノは大抵牧歌的な時代に生まれて、消費されずにオールディーズになる。という稀有なジャンルである。この映画などまさしくそうで、時代錯誤を躁病的に乗り切るという、間に合わなかったことを気合いで埋める男「林海象」を何故かエネルギッシュな永瀬正敏が乗りこなしている。


「宍戸錠がブレーキをかける役割」
観客と濱マイクはぶっ飛ばしているが、宍戸錠がそのまま探偵として出てくることで、観客は総ツッコミする。「なんでやねん」と。初めてここで観客とマイクは分離し、改めて物語を見つめ直す。つまり、濱マイクが推理するのを客観的に見ることができるのである(大したことはしていないが。笑)。素人に探偵の真似事をされてもねえ。移入されて、危険な目にあわされてもねえ(実際、創作で探偵が痛い目にあうのはこういう場合が多い)。
素潜り旬

素潜り旬