Ryo

惑星ソラリスのRyoのレビュー・感想・評価

惑星ソラリス(1972年製作の映画)
3.8
科学的に幽霊を人間にしようとし、人類愛を再確認させる映画

意識を持った惑星ソラリスの海。人間の潜在意識の中からトラウマを引っ張り出し物質に変える能力がある。

ー内容ー
走り回る子供、主人公の奥さんはなぜいるのか。それは惑星ソラリスがその記憶から作り出してるから。
奥さんは鉄出てきた扉を血だらけになって「あなたに捨てられると思って」と破ります。さらに主人公のお母さんからも嫌われていたことを告白します。恐らく奥さんが自殺した理由はこれでしょう。それを拷問するかのようにソラリスは何度も実体化させます。これはインセプションの夢の中で奥さんが何度も出てくるのと一緒でノーラン監督は影響を受けたといってます。


ー日本の高速道路ー
5分も使われる日本の高速道路を走る風景は何か意味があるように思われますが違います。国からの金で映画を撮っていたにもかかわらず少ししか使われていないと何か言われると恐れたタルコフスキーはこんだけ撮ってきましたよと言うために長い時間挿入してるそうです。

ー白黒映像になる意味ー
これも深い意味はないそうです。撮影時のフィルムの関係で白黒になってしまったそうです。

ーラストー
地球に帰った主人公は水が滴る家に帰ってきます。中にはお父さんがおりレンブラント「放蕩息子の帰還」を真似たポーズで父親の膝にすがります。カメラが引いていくとそこはソラリスの海の上というどんでん返しになっています。
これはタルコフスキーはインタビューで「主人公の1番帰りたいとこにソラリスが返したんだ」と言っています。
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