「信仰と愛、そして肉欲という永遠のテーマを据えて切なく描く」とかジャケットに書かれてたけど全然違うじゃん。肉欲って…そりゃそういうのに結びつくのかもしれないが、そんなもんじゃない、そんな尼ものポルノみたいな扱いやめてよ。これは女のプライドの話ですよ。シスター・クローダの。
修道女は昔の男を思い出すだけでもダメなのか(笑)そのぐらい良いじゃん…
そもそも、カルカッタの喧騒の中では心穏やかに奉仕できたのに、ヒマラヤの山奥の大自然では心が揺れる…ってのがよくわかりませんんでした。
そこには、男性でいう神父さんの映画『ミッション』みたいな、異文化にキリスト教文化を強引に持ち込んできたイギリス人的反省みたいなものがあったのかな?ない?
と思ったらこれはインド独立の前年に作られてますね。
ところでデボラ・カーが本当に美しくてうっとり。回想シーンの普通に髪があるときより、修道女の頭巾かぶってるときの方が美しく見えました。
シスター・ルースも美人だったし、本物の美人てのは髪などなくても美人なんだなとわかりました。
例のごとく本作はジーン・シモンズ(女優)目当てで見たのですが、てっきりジーンの修道女姿が見られるかとワクワクしていたら、彼女はインド人の女の子の役でした。しかもこの子なんのために出てきたん?て役。
ただジーンは少しだけインド風?のダンスを披露していて、身が軽くて素晴らしかったです。さすが体操メダル選手の娘。
顔は塗ってたけど、エキゾチックで現地の女の子に見えた。可愛かった!
でもよくよく考えると、ジーン演じるカンチは、好きな男性には立場も地位も関係なく迫っていく奔放な少女。
キリスト教(修道女)にまったく関心を持たない聖人のおじいちゃんとともに、この2つの存在は多いに修道女の気に触り、彼女たちの誇りを傷つけたのでしょう。
そういう重要な役回りだったんだ。当時17歳のジーン。まだまだ子どもの顔。