自己満レビューちゃん

菊次郎の夏の自己満レビューちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

菊次郎の夏(1999年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

絵日記のように転載されていくほっこりしたひと夏。激しさを知った人の優しさって本当に暖かくてだいすき。いろいろなところにユーモアが散らばっていて、ずーっと幸せな気持ちで満ちていました。
久石譲どの音楽の相性やホイールを利用したり、定点撮りで奥行きを活用するお得意の撮り方も好きだなあ。

文句言いつつも一度当たった運を信じて正男に数字を聞き続けるところも、泳げないからって机に寝そべってひっそり練習してるところも(まさかの夢の中でも)、わからないって聞いて課題見ようとしたけど自分も分からなくてしらこく話変えちゃうところも、菊次郎の全てが可愛くて愛おしい。
お母さんが再婚してることを正男に隠すために作り話をして天使の鈴を渡してあげたりヤクザに殴られたことを階段から落っこちたと偽ったり、そういう優しさってなかなか身につけようたって身につくものじゃないよ、、、そんな菊次郎の魅力に気づいてか関わった大人たち皆、正男の夏を充実させようと奮闘するところも好き。類は友を呼ぶってやつ?

おじちゃんのために閉店後の薬局のシャッターを叩く正男の姿には本当に泣いたし、デブと呼ばれてるお兄ちゃんに弓を撃っちゃった正男の悪そうな顔や周りの大人たちのネタで笑う正男の顔、彼の喜怒哀楽を見れて本当に心から嬉しい!
正男目線の夏なのに、題が菊次郎の夏なのも良い。こんなに愛おしい映画があるものか。

よーし!スイカ2号準備!