似太郎

許されざる者の似太郎のレビュー・感想・評価

許されざる者(1959年製作の映画)
3.6
【UNFORGIVENな気分?🤔】

あのクリント・イーストウッドが尊敬してやまないジョン・ヒューストン監督による異色の西部劇。

まあ、このサイトではつまらんつまらんと酷評レビューが凄いですが、ジョン・ヒューストン監督らしいストレンジな文学趣味が見受けられなかなか一筋縄ではいかない作品である。

皆さんが言われるように大して面白くはないのだが、ジョン・フォードの『捜索者』同様にイビツで幾何学的な作りは見もの。インディアンの娘役にオードリー・ヘプバーンをキャスティングする時点で何か裏がありそうな雰囲気。

ラストは完全に破綻しており、その強引で無茶苦茶な締めくくり方以外では何か異様なセンスが光っておりある種の『オルタナティブ西部劇』と呼んで差し障りない感じのカルト作品に仕上がっている。

主演バート・ランカスターよりも母親役のリリアン・ギッシュの方が遥かに印象に残っている。
変なモノ、珍品が観たい方には是非ともオススメしたい一代奇作。
似太郎

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