今日も喉が痛い

吉原炎上の今日も喉が痛いのレビュー・感想・評価

吉原炎上(1987年製作の映画)
4.5
「『吉原炎上』とかいうエロい映画が今夜放映されるらしいぞ。」それを耳にした俺はおっぱい目的で小学生の頃に観た。
九重親方が若汐に稽古をつける絡みで、男女がなんかしてるのは見た事あるが女性同士でこんな事していいの??と意味が分からないがおっぱいは出てたのでテレビに齧り付いて見てたのは覚えいる。しかし、その後の話は吉原が燃えて終わった事以外は思い出せなかった。思い出せないが僕が今日まで『吉原炎上』に持っていたイメージは“エロい”ではなく“怖い”だった。その理由を知る為にもう一度観たのだが、間違ってなかった。これは怖い。花魁の凄まじい末路は小学生の俺には恐怖でしかなかったんだと思う。完全に発狂してしまった西川峰子は今見ても怖かった。「ここ噛んで〜」とテレビ越しに言われ、恐ろしくなって記憶に蓋をしたんじゃないかと思う。笑

男が通う極楽道、女が売られる地獄道。
この地獄を生き抜けるのはほんの一握り。この地獄に耐えられず死んだ者、この地獄でしか生きられない者、この地獄でさえ居場所が無くなった者。震えた。かたせ梨乃の爆風顔ブルブルスローモーションぐらい俺の心も震えた。
一人一人の女優の気合いの入り方も尋常ではない。凄まじいさが伝わってくる。これはやはり五社英雄がそうさせたんだろうか。セットごと燃やす最後も息を呑んだ。圧巻でした。御見逸れいたしました。凄い作品でした。


最初は根津甚八インポだと思ったんだけど最後に抱いてたしほなインポちゃうか〜と思ったんだけど脚本の笠原はインポって言っててインポやったんかい!となりました。